中古車は2年で減価償却できる?中古資産で節税効果を最大化する方法

2025.10.03

クリニックや医療法人の院長先生、理事長先生は、日々の診療に加えて経営についても考えなければならず、大変多忙なことと存じます。特に、税金対策は多くの経営者様にとって悩みの種ではないでしょうか。

今回は、比較的取り組みやすく、かつ節税効果が高い方法の一つである「中古資産の活用」について、その仕組みと注意点を分かりやすく解説します。


なぜ中古資産が節税につながるのか?

資産を購入した場合、その購入費用は一度に経費になるのではなく、「減価償却」という手続きを通じて、定められた年数(法定耐用年数)にわたって分割して経費計上されます。

ここでポイントとなるのが中古資産です。中古資産は、新品に比べて耐用年数が短く設定されるため、1年あたりに経費として計上できる金額(減価償却費)が大きくなります。その結果、課税対象となる所得を圧縮し、納税額を抑える効果が期待できるのです。

中古資産の耐用年数の計算方法

中古資産の耐用年数は、以下の計算式で算出します。

法定耐用年数 - 経過年数 + 経過年数 × 20% = 中古資産の耐用年数 ※計算結果が2年未満の場合は、一律で2年となります。

具体例:4年落ちの普通自動車(往診用)を購入した場合

例えば、往診や通勤用に4年落ちの普通自動車(法定耐用年数6年)を購入したケースで見てみましょう。

6年(法定耐用年数)- 4年(経過年数)+ 4年(経過年数)× 20% = 2.8年

この場合、小数点以下は切り捨てのため、耐用年数は2年となります。 耐用年数が2年ということは、2年間で車両の購入代金のほぼ全額を償却(経費化)できることを意味します。これが新品の自動車(耐用年数6年)であれば、経費化に6年かかるため、中古資産の方が短期的に大きな節税効果を得られることがお分かりいただけるでしょう。

医療機器や事務機器など、他の資産でも同様の考え方が可能です。


押さえておくべき2つの注意点

手軽に始められる中古資産の活用ですが、節税効果を正しく得るためには、以下の点にご注意ください。

1. 購入時期によっては初年度の経費が少なくなる

減価償却費は、資産を取得した初年度については、事業で使い始めた月から決算月までの月数で按分(月割り)計算されます。

例えば、3月決算の医療法人様が、決算月の3月に中古資産を購入・使用開始した場合、その年度に経費として計上できるのは1ヶ月分の減価償却費のみとなります。大きな節税効果を期待するのであれば、決算期を見据えて、なるべく早い段階で購入・使用を開始することが重要です。

2. 購入するだけでなく「事業での使用」が必須

当然のことながら、減価償却が認められるのは、その資産が実際にクリニックや法人の業務のために使用されている場合に限られます。購入しただけで倉庫に保管しているような状態では、減価償却費として経費計上することはできませんのでご注意ください。


まとめ

中古資産の活用は、クリニック・医療法人の節税対策として非常に有効な手段です。ただし、最適な資産の選定や購入タイミングの見極めには、専門的な知識が不可欠です。

「自院の場合はどのような資産が対象になるのか?」「今期、どのくらいの節税が見込めるのか?」など、具体的なご相談がございましたら、ぜひ一度、医療税務の専門家である私どもにお声がけください。貴院の状況に合わせた、最適なタックスプランニングをご提案いたします。